100年を超える歴史を持つUMBROが立ち上げたライフスタイル・コレクション『UMBRO HOUSE』。ブランドが主宰するWEB MAGAZINEに前回に続いて登場してくれたのは、話題作への出演が続く俳優の中川大志さん。サッカー少年だっただけに馴染み深いというUMBROへの想いや、ライフスタイルの変化について聞いた。
デザインと着心地の両立が
緻密なバランスで成り立っている
今回はボーダーのラガーシャツとサックスブルーのトラックパンツ、白いジャケットにシルバーのスニーカーを組み合わせた。
「水色のトラックパンツはラインが入っていることもあって、コーディネートのアクセントとして使いやすいですよね。トラッドな雰囲気のあるラガーシャツも気に入りました。暖かくなってきたら短パンやデニムに合わせたらかわいいだろうなと。全体的にカジュアルとスポーティ両方の要素を感じましたし、UMBROらしい機能性も実感できて、デザインと着心地が緻密なバランスで両立していると思いました。この絶妙なコーディネートを自分で一から考えるのは難しいと思うのですが、UMBRO HOUSEのアイテムを取り入れると自然と成立する。プライベートでは楽なファッションを選びがちな僕の好みにも合うなと思いました」
幼少期にはサッカーをやっていただけに、UMBROというブランド自体にも馴染みがあるという。
「幼稚園から地元の少年サッカーチームに入っていました。当時はそこまで意識していませんでしたが、ビブスやマーカーコーン、さらにはボールバッグがUMBROだったり。サッカーをやっていれば至るところにUMBROのアイテムがあって、昔から馴染み深い存在です」
プレーヤーとしての僕は、
相手に遠慮をしてしまう選手でした
「当時のプレースタイルには僕の性格が出ていたと思います」と話す。
「性格的に遠慮をしてしまって、球際で強く当たることができない選手でした。よく親やコーチにも『もっとアグレッシブにいかなきゃだめだよ』と言われたのですが平和主義なんです(笑)。サッカー選手のファッションでいうと、世代的にも中田英寿さんの大人なファッションには憧れていましたね。サッカー界だけではなく、アスリート界のオシャレ番長というイメージがあります。ユニフォームを着ている時と私服のとき、それぞれのファッションやスタイルに注目するのも楽しみのひとつですよね」
気の置けない仲間と会う時間が
自分をニュートラルに戻してくれる
2024年から2025年にかけて意識的にインプットの時間を多く取った。オンとオフのバランスはどのように取っているのだろうか。
「僕は小学生の頃に役者を始めたこともあって、現場に入るときに意図的にスイッチを入れることもなく、感情的にもフラットにこれまでの役者人生を送っていると思い込んでいたんです。だけど、役者の仕事をすることは体力的にも精神的にも負荷が高いんだと気付いた瞬間があって…。俳優という仕事は身体と心が商売道具でもあるので、自分でメンテナンスをしないといけないなと思ったんです。楽器の演奏者が自分の楽器を定期的にメンテナンスしていることと同じですよね。この数年で、常に自分の身体や心の声に気付けるようにしておかなければいけない、と考えるようになりました」
「どのように身体と心をメンテナンスしているのか」と尋ねる。
「家族や気心の知れた友人と何をするわけでもなく、一緒に過ごす時間を大事にしています。プライベートにおいては、初めましての方と会ったり、大勢の人がいる空間がそこまで得意ではないんです。なので同じ友人とばかり会っていますね。家族ともよく一緒に食事をしたり旅行をしたりしています。役者は作品や役に合わせていろいろなところに感情を持っていかなければいけない職業なので、プライベートのそういう時間が自分をニュートラルにさせてくれるんです。逆に言えば、その時間がないとどこが自分のニュートラルポジションなのかわからなくなってしまう。『こうすると嬉しい』『これを食べるとおいしい』といった自分の軸を確認することが大事だと思っています」
自分の軸を確認するということは芝居と向き合う上でも大いに活きている。
「一方で、芝居をするのはとても好きですし、さまざまな役を演じる中で、『自分はこういう状態の時はこういう風になりがちだな』とか、その時々の自分の状態や傾向を研究するのがとても好きです。なにかが起きた時に原因を漠然とさせておくのがあまり好きではなくて、失敗でも、成功でも、自分の中で原因を解き明かして言語化することが大事だと思っています。一人でいるときは、ずっとそんなことばかり考えています。『あの時もっとこうしておけばよかったかな』と後悔したり。だけど当然のことながら起きてしまったことを変えることはできないので、考えすぎも良くないとわかっているんです。なので自分は適度なペースで人と会って、オープンに話をしたほうが良いと思っています。そんなことを言いながら、昨日の芝居を振り返って次はこうしてみよう、と次の現場に向けて考えている自分がいるんですけどね(笑)」
中川大志さんプロフィール
1998年6月14日、東京都生まれ。2009年俳優デビュー。ドラマ「家政婦のミタ」、ドラマ「花のち晴れ〜花男Next Season〜」、NHK大河ドラマ「真田丸」、NHK連続テレビ小説「なつぞら」等、数多くの話題作に出演。2019年、映画「坂道のアポロン」、映画「覚悟はいいかそこの女子。」で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2023年、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、TBS「オールドルーキー」での好演が評価され、エランドール賞新人賞を受賞。その後も映画、ドラマ、舞台等幅広いジャンルで注目作への出演を続けている。
Photographer:Houmi Sakata
Video Director:Hiroshi Fujiwara
Stylist:Masaaki Ida
Hair & Makeup:KUBOKI
Text:Kaori Komatsu
Director:Dai Iwaya